2024年3月23日、仏国際放送局RFI（ラジオ・フランス・アンテルナショナル）の中国語版サイトは、「中国は本当に世界一の経済大国になれるか」と題した仏紙ル・モンドの評論を紹介する記事を掲載した。記事によると、同紙はドルベースの国内総生産（GDP）ではなおも米国に及ばない中国が、購買力平価（PPP）ベースでは14年に米国を上回ったと紹介。その後中国は、新型コロナによる経済成長の鈍化、不動産市場の冷え込みが起こり、失業率の上昇、消費の低迷、デフレといった経済的にネガティブな要素が山積するに至った一方で、電気自動車（EV）などの大きな躍進もあり、23年には米国の2．5％を大きく上回る5．2％の経済成長率を達成したと伝えた。そして、長きにわたり中国経済は20〜30年代にかけて米国を追い抜くと広く信じられてきた一方で、最近では30年代半ばもしくはそれ以降にずれ込む、あるいは「中国が米国を追い越すことはない」と予測するエコノミストも出てきたと指摘。英経済ビジネス・リサーチ・センター（CEBR）は「中国は確かに世界最大の経済大国になるものの、それは21年間だけの話であり、57年には再び米国に抜かれ、その米国も81年ごろにはインドに抜かれる」との予測を示したことを紹介している。その上で、中国人の日常生活にとってより重要なのは一人当たりのGDPであり、現状では米国の8万3000ドル（約1200万円）に対し中国は1万3000ドル（約200万円）と大きく水を開けられていると紹介。米国との差を縮めて10億人以上が豊かになるためには世界最大の経済大国となることが必須であるとともに、「世界一の経済大国」は、中国共産党の中国国民に対する約束でもあるとし、習近平（シー・ジンピン）氏が13年の国家主席就任当初に「49年の中華人民共和国建国100周年までに、現代的な社会主義強国となる」と断言したことを伝えた。そして「49年こそ、本当に重要な1年なのだ」と結んだ。

引用：

このニュースは興味深い議論を引き起こします。中国が世界一の経済大国になる可能性について、以下のような考察があります。

1. **中国の経済成長**: 中国は過去数十年間で驚異的な経済成長を遂げてきました。その成長率は世界でも類を見ないものであり、GNP（国内総生産）やGDP（国内総生産）の規模も急速に拡大しています。この成長率が続けば、将来的に世界一の経済大国になる可能性は高まります。

2. **産業の多様化と技術革新**: 中国は単なる製造業の中心地としてだけでなく、技術革新やサービス産業の発展にも注力しています。特に人工知能や電子商取引などの分野での先駆的な取り組みがあります。これらの分野での成長と進化が、中国が世界経済のリーダーとしての地位を強化する可能性を秘めています。

3. **地政学的影響力**: 経済力は地政学的な影響力とも密接に関連しています。中国が経済的にますます強力になるにつれて、その地政学的な影響力も拡大するでしょう。これは国際政治や国際関係において新たなバランスをもたらす可能性があります。

4. **挑戦と障害**: 一方で、中国が世界一の経済大国になるためにはいくつかの障害があります。例えば、人権問題や環境問題など、国内外からの批判や課題があります。また、貿易摩擦や国際的な緊張が中国の経済成長を妨げる可能性もあります。

総じて、中国が世界一の経済大国になる可能性は高いと見られていますが、その過程にはさまざまな挑戦や障害が存在します。また、それが実現する場合でも、世界経済全体に与える影響や変化は様々であり、国際社会が注視していく必要があります。